好みの花や野菜を植えて成長を楽しむ。プールを出して水遊び。パラソルを立ててお茶の時間。庭があるといろいろな楽しみ方ができます。
そんなくつろぎの空間を邪魔するのがそう、庭の雑草です。何度抜いてもまた新しい芽を出す生命力の強い庭の雑草に悩んでいる人は多いのではないでしょうか。

手入れの負担が減る庭の雑草対策にはどんな方法があるのか、ご紹介します。
Contents
軽く考えないで。雑草があると困ること

そう思う方もいるかもしれませんが、雑草は見た目にうっとうしいだけではありません。生い茂る雑草を放置したことで起こる問題も。
実際に起きてしまうと対処も難しいため、日頃から庭の手入れを心がける必要があります。
雑草でこんなことが起こる! | ||
虫害 | 獣害 | クレーム |
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雑草被害 その1【虫害】
増えすぎた雑草は多くの虫を招きます。特にマダニは、噛まれると命に関わる病気に発展するウィルスを媒介することもあります。野山だけでなく、民家の庭や畑にも生息しています。散歩に出たペットが家の庭に連れ帰ることも。
また、ガーデニングを楽しむ方の大敵が園芸害虫です。ハダニや幼虫、ナメクジやバッタも、雑草があることで生息・繁殖しやすくなります。
雑草被害 その2【獣害】
野良猫にとっては、身を隠せてふかふかの雑草はお気に入りスポットになってしまう可能性も。発情期の騒ぎはもとより、家族のためにと確保したはずの庭がフン害の場となってしまったら、くつろぐどころではありません。猫の糞尿はとても強い臭いを放つのです。
雑草被害 その3【クレーム】
手入れがされていないところに、犯罪は起こりやすくなると言われます。雑草が生い茂り、景観や防犯上不安があると、近隣の方からクレームが出ることも。ご近所トラブルを招かないためにも雑草対策は必要だといえるでしょう。
手軽な雑草対策にはどんなものがある?


まずは自分でと、ホームセンターで除草グッズを購入、試した方も多いのではないでしょうか。店頭では除草剤・防草シート・砂利などが販売されており、この3つは一緒に使うことでより高い雑草対策が期待できます。
雑草対策 その1【除草剤】
施工頻度・・・1年間に2~4回
施工時間(手間)・・・★☆☆☆☆
コスト・・・★☆☆☆☆
除草剤は一番手軽にできる雑草対策のひとつで、1年に2~4回の散布できれいな庭を保つことができます。薬剤にはいろいろな種類があり、芝生専用や、植物成分由来の安全性をうたうものがある一方で、すべての植物に作用して枯らしてしまうようなものも。
効き目の強いものは人体にも害があり、薬剤に触れて万がいち口に入ると大変危険です。小さな子どもやペットがいる家庭では特に注意しなくてはなりません。
庭に撒いた除草剤が隣家の木の根に作用、枯らしてしまって賠償問題にという例もあります。強いにおいがあたりに充満し、洗濯物が干せなかった、それも連日!ということになれば、クレームになってもおかしくありません。
近隣にご迷惑をおかけしそうな場合は、事前に一声かけるといった配慮を心がけましょう。
除草剤は手軽な反面、定期的に散布しなくてはならず、人体への影響があったりムラなくできているのかどうか判断が難しかったりするデメリットがあります。
雑草対策 その2【防草シート】
施工頻度・・・2〜15年に1度
施工時間(手間)・・・★★★☆☆
コスト・・・★★★☆☆
防草シートは、水は通しつつ光を防ぐ効果のあるシートです。光合成を防いで雑草の育成を妨げることができます。
比較的安価で効果も見込めますが、敷く前にすべての雑草を根から取り除く必要があり、それがハードルのひとつとなっています。敷く範囲が広い場合にはコストも手間も多くかかります。
防草シートは一度張っておしまいではありません。除草が甘かったりシートに隙間があったりすると、そこからまた雑草が生えてきてしまいます。
値段が安いからと紫外線に弱いものや薄いものを選べば1、2年で劣化し、すぐにまた張り直しということも。手間をかけたわりには期待したほど効果が長続きしなかった……ということもありえます。
そして、防草シートの最大の弱点は見栄えが良くないということです。
防草シートは単体で使うよりも、人工芝や砂利を上に被せることでより効果的に見栄えよく雑草対策をするお助け役と考えると良いでしょう。
雑草対策 その3【砂利】
施工頻度・・・1度(但し、砂利が減った場合は補充が必要)
施工時間(手間)・・・★★★★☆
コスト・・・★★★☆☆
砂利は防草シート同様に、日光を遮ることで発芽を防ぐ他、防犯対策としても有効です。砂利だけを敷くこともありますが、雑草対策として使うのであれば、防草シートと組み合わせるとより高い効果が期待できます。
シートと組み合わせることによって、砂利が土に埋まることがなくなり、より雑草の発生が抑えられるのです。
しかし、地面や防草シートを隠すためには、かなりの量の砂利が必要です。予想以上の出費になったり、砂利の運搬やまく作業に時間や力が必要だったりと、簡単には進まないことも。
女性にはもちろん、年配にもきつい仕事となるため、作業する人を選ぶ選択といえるでしょう。
砂利敷きをプロに依頼すると?
施工頻度・・・1度(但し、砂利が減った場合は補充が必要)
施工時間(手間)・・・★☆☆☆☆
コスト・・・★★★★☆
ホームセンターで扱うこれらの商品は取り入れやすい反面、素人が効果的に使用するには難しい場合があります。では同じものを外構リフォームのプロに代行してもらう方法はどうでしょう。
事前の除草も依頼でき、使用する除草剤や防草シートもホームセンターで一般に販売されているものとは異なる、より効果の高い商品を提案されることも。なによりも仕上がりの美しさが長く続くのが素人仕事とは違うところです。
庭仕事といえば造園業者というのがこれまででしたが、最近はホームセンターのリフォーム事業などいろいろな業者が参入しています。
自宅の庭に入っての作業ですから、信頼のできる業者を確実に見極めたいもの。ホームページや口コミをよく確認して情報を集めます。
依頼する範囲や希望を明確にした上で、複数の業者に事前に料金を提示してもらい、比較しましょう。
エクステリアの再考。手間がかからない庭づくり

草むしりの負担を重く感じたら、外構リフォームのプロに相談する手も。
砂利敷き以外にも様々な方法で雑草を生えにくい土台を作ることができます。無防備に地面をさらさないように、レンガやタイルなど好みの素材を使って、おしゃれな庭を作ってみませんか?
枕木やレンガ、タイルを埋め込む【枕木/レンガ/タイル】
玄関へのアプローチはその家の顔ともいえる重要な部分。ここに雑草が生えていると、ずいぶん残念な印象になってしまいます。
枕木やレンガを埋め込んで表情をつけることで、単なる雑草対策だけではない、おしゃれな印象に仕上がります。
細かい隙間は砂利を効果的に配置【砂利】
花壇や植栽、畑以外は、極力地面を露出しないようにします。枕木やレンガなどが置けない小さなスペースには、隙間を埋めるよう砂利を敷きます。
統一感のある色味を選んでなじませたり、アクセントになるような目立つものを取り入れたりと、好みに合わせて選ぶのもよいでしょう。
コンクリート+αで個性を【コンクリート】
殺風景になってしまいがちな駐車スペースも一工夫。手入れが楽なコンクリートをメインにし、部分的には砂利をまいたり芝生を張ったりといったデザインを加えます。
土を使ってもほんの小さなスペースであれば、除草は短時間で終わります。
これらを取り入れることで、除草の手間はぐっと減らすことができます。ただし、初期費用はかさむことになります。
まとめ
雑草対策はいろいろありますが、どこまで求めるかでかかるコストが変わってきます。
一掃とはいかずとも、除草に手がかかりすぎないような庭作りをすることで、メンテナンスの負担も軽くなります。それにはプロの手を借りることが早道です。
リフォーム後は雑草の量が少なく目立たなくなり、多少また生えてきても「次の休みにちょっとやればいいかな」とおおらかに構えられるようになります。
外構工事は今後を見据えた攻めの対策です。いっときのコストで除草に費やしてきた時間と負担が軽くなるのであれば、悪くない選択ではないでしょうか。