おうちに合った高さが分かる 目隠しフェンスを考えよう

家族で過ごすプライベートな空間を守るのが門塀やフェンスといった建物まわり。外構(エクステリア)と呼ばれるものです。

リビングが外から丸見えで落ち着かないわ
防犯も気になるね

 

窓の外がすぐ道路で往来の人から家の中が見えてしまう、在不在が分かってしまうといった問題、とても気になりますね。すべてを塀でおおってしまうと、圧迫感があって家の印象を損ねたり、施工のコストが増えたり、定期的な点検の必要が出てきたり……。

 

自宅に必要な機能を無理なく備えた外構、美観を損ねない目隠しフェンス。ここでは、

 

  • 目隠しフェンスの高さ
  • 目隠しフェンスを設置するときの注意点
  • 目隠しフェンスの機能と素材

について考えます。

 

目隠しや防犯に適したフェンスの高さは?

格子状のフェンス

快適に、安全に暮らすために気にしたい、他人の視線をさえぎる・暮しを守ること。それにはフェンスが役立ちます。

 

フェンスの設置を考えるときに重要になってくるのが「だれが」見るのか、「どこから」見るのか、そして「どこにいるとき」見られるのか……という3点です。

 

目隠しフェンス①「だれが」 目線の確認

  • 大人の男性の目線    160cm
  • 大人の女性の目線    140cm
  • 子どもの目線(一例)  100cm

大人の視線をさえぎるためには、一般的に180~200cmの高さが適当であると言われています。

 

道路と家には20~30cm程度の高低差があるのが一般的。それに大人の目線を考慮した高さが180~200cmというわけです。子どもの視線もと考えると、よりカバーする範囲を広くとらえる必要があります。

 

目隠しフェンス②「どこから」 相手の位置(高さ)

歩行者がどんな高さから見ているかは必須情報です。道路と自宅の高低差があまりない場合とある場合とでは目線が変わります。

 

歩行者から見える範囲の確認も必要です。隣の家からの視線についても同様に確認をしましょう。例えば、家が道路よりも高い位置にあるとき、歩行者は下から見上げるかたちとなります。この場合、フェンスそのものの高さよりも、下からの視線をさえぎるような、足元まで覆うものが必要になります。

 

目隠しフェンス③「どこにいるとき」 隠したい範囲

今度は見られる側に意識を向けてみます。どこへの視線をさえぎりたいのか考えてみましょう。リビングの中を見られたくない、子どもがプール遊びをする付近は隠したい、といった具体的な希望が出てくると思います。

 

すべてを隠したいと考えると、圧迫感やコスト増につながります。どうしても隠したい部分だけをより視線を通しにくいフェンスにする、フェンスに加えて庭木を植えるなど、工夫しましょう。

 

目隠しフェンス 高さの結論

防犯も併せて考えると、目隠しフェンスには侵入者がすぐに乗り越えられないことが重要です。そのためにも150~180cmの高さは欲しいところ。

 

「だれが」「どこから」「どこにいるとき」の条件をこれに合わせて考え、高さを決めましょう。

 

 目隠しフェンスの高さは、

    • 歩行者の目線
    • 道路と家の高低差
    • 隠したい範囲

 で決めよう!

 

また、外からの視線を完全にさえぎってしまうと、侵入者が見えなくなり逆効果。プライバシーは守りつつも、侵入者の気配が道路からもわかるようにする工夫が必要です。見られても問題のない足元などの低い部分はあえて隠さず、中の異常がわかるようにすることも防犯効果を高めます。

 

忘れてはいけないフェンスを高くするときの注意点

注意を促す標識

目隠しフェンスは採光と通風を確保する

プライバシーを重視するあまり、目隠し機能ばかりを高めてしまうと、せっかくの日差しが取り込めず暗い庭になったり、風通しが悪くなってじめじめと湿気がこもるようになったりと、思わぬ住み心地の悪さにつながる心配があります。

 

また爆弾低気圧や台風など、気候の変化で突発的な強風が増えています。風の逃げ道がフェンスにない場合、強大な風力がそのままぶつかり、強固に造った土台でも崩れてしまうことがあります。

 

目隠しフェンスは光を取り込むこと、風通しを確保することに注意して設置しましょう。

 

・ルーバー状フェンス

【素材】木製、アルミ、ポリカーボネートなど

複数の板を渡すルーバータイプのフェンスは、板と板の間隔をどれくらい開けるかで採光や通風性が変わります。気になるプライバシーとのバランスを考えながら選びましょう。

 

板の間隔 フルブラインド 1㎝ 3㎝
実例

(出典:LIXIL

視線をさえぎる効果
採光
通風

 

・メッシュ状フェンス

【素材】スチール、アルミなど

メッシュ状のフェンスは採光も通風も抜群。解放感はあるものの、そのままでは庭も家も丸見えです。こういったフェンスは植栽と組み合わせることで目隠し機能をプラスします。

 

植える木は通年葉を落とすことのない常緑樹を選びましょう。剪定などに手がかかりますが、ガーデニングの一環として楽しめる方にはおすすめです。

 

「緑は欲しいけれど、手間のかかるものはいや!」という方はフェイクグリーンを。目隠し用に造られた人工観葉植物をフェンスに巻きつけることで人目を防ぎます。

 

・面状フェンス

【素材】ポリカーボネートなど

一枚の板のように大きな面で覆うものは、どうしても風に弱くなります。周囲にさえぎるものがなく、強い風がまともに吹き付けるような場所には、避けたほうが無難です。風に対して大きな課題がない場合に選びましょう。

 

・違う素材を組み合わせる

全体をすべてを同じ素材で揃える必要はありません。既存のスチールメッシュフェンスだけでは視線が気になるので、その上部に板状のフェンスを組み合わせよう……というリフォームもできます。

 

境界線のフェンスは高さの制限がある

家や道路との境に打ち込まれた四角い杭を見たことはありますか?あれは境界標と呼ばれる隣の敷地との境界線を表す指標で、地積測量図に載せられた情報を元に打たれています。土地の所有権をあいまいにしないため、重要な役割を担っています。

 

境界標

境界線上に新たにフェンスを設ける場合には注意が必要です。隣家と相談の上、かかる費用も折半にしなければなりません。

 

 

二棟の建物がその所有者を異にし、かつ、その間に空地があるときは、各所有者は、他の所有者と共同の費用で、その境界に囲障を設けることができる。

当事者間に協議が調わないときは、前項の囲障は、板塀又は竹垣その他これらに類する材料のものであって、かつ、高さ二メートルのものでなければならない。

(民法第225条)

 

境界の設置場所や所有権、費用、素材で双方の意見がまとまらないときは、敷地内に自己負担でフェンスを作ることを考えてはいかがでしょう。この場合、規制はありません。

 

ただし、隣家の日照をさえぎったり、美観に影響を与えるようなことがあると、後々大きなトラブルに発展する可能性があります。事前に了承を得てから始めるほうがよいでしょう。

 

また、景観を重視する都市計画がなされているエリアでは、フェンスについても独自の規制を敷いている場合があります。事前によく確認しましょう。

 

機能に素材。フェンスのいろいろ

流線型のフェンスと花壇

フェンスは家の付属品。そんな印象をお持ちではないですか?日頃意識せずにいるもののひとつかもしれませんが、フェンスはいろいろな役割を担い、バラエティーも豊富です。

 

目隠しだけじゃないフェンスの機能

・視線をさえぎる(プライバシー保護、防犯)

一番先に浮かぶのは、やはり目隠しとしての機能。室内の様子はもちろん、洗濯物や子どもの水遊びなど、他人の視線から隠したいものはいろいろあります。

 

また、室内が見えると留守か在宅か判断がつきやすくなります。空き巣狙いのような犯罪を招きやすくする造りは避けなければいけません。

 

・家に表情をつける、見栄えをよくする

選ぶ外構で家は大きく雰囲気が変わります。宅地開発で同じ住宅メーカーの同じタイプの家が立ち並んでいるエリアでも、フェンスや植栽で個性を出すことができます。

 

住み慣れた家のリフォームでは、以前とは違う素材を使ったフェンスに交換することでイメージが一新することも。新たな外構で生活をリフレッシュさせることができます。

 

建物と統一感のある外構を取り入れることで家はより魅力的になります。

 

・騒音対策(隣家の室外機、道路等)

これまで静かだったが隣家に新しい室外機が入り音に悩まされるようになった。すぐ脇に駐車場ができ、車のエンジン音に悩まされるようになった。……こんな事態も、騒音対策機能を持ったフェンスが悩みを軽減させてくれるかもしれません。

 

・区分を明確にする

隣家との境界をはっきりさせたいという希望から設置を検討する場合もあるかもしれません。目的がこれだけならば、見栄えよりも機能や価格を優先して選べばよいでしょう。

 

こんなにある!フェンスの素材とそのイメージ

・スチール

スチールフェンス

出典:三協アルミ

スチールは強度が高いことが 一番の特徴です。衝撃に強く、耐久性も高いため、公共施設の外構でよく用いられます。

 

ペットや子ども、ボールがぶつかったりしたときにも壊れにくく、倒れる心配がありません。さびが気になりますが、樹脂塗料等でコートされているものも多く出回っています。

 

素材としては優秀なスチールですが、メッシュ状のものがほとんどで、目隠しとしての機能は期待できません。植栽と組み合わせるなど、工夫が必要です。

 

・アルミ

アルミフェンス

出典:三協アルミ

スチールに比べ強度は落ちますが、その分価格が安く取り入れやすいのがアルミです。さまざまなデザインの製品があり、好みに合わせて選ぶことができます。

 

軽い、さびに強い、耐久性が高いというメリットがある一方、衝撃には弱いため、へこみやくぼみができやすいといったデメリットもあります。

 

・ポリカーボネート

ポリカフェンス

出典:YKK AP株式会社

駐車場の屋根によく利用されているポリカーボネート。外構フェンスにも導入されています。特筆すべきはその透過性。光は取り入れつつも視線は遮ることができます。人影もよく映り、防犯にも向いています。

 

課題として、一枚板タイプの場合は通風の悪さがあげられますが、ルーバータイプのものも出ています。

 

・木製(樹脂木材)

樹脂フェンス

出典:YKK AP株式会社

ナチュラルな風合いが魅力の木製フェンス。天然木材と樹脂木材があります。いずれも加工のしやすい素材ですが、耐久性やメンテナンスの必要性に違いがあります。

 

天然木材は傷みが出ることも多く、定期的な保護剤の塗布などで手もかかりますが、経年変化を楽しむことができ、根強い人気があります。木材の種類によって強度も価格も変わります。

 

樹脂木材は品質が一定で扱いやすい素材です。メンテナンスの手間もかからず、耐久性にも優れますが、強度はアルミよりも落ちます。

 

・竹製(樹脂竹材・アルミ竹材)

竹垣

出典:三協アルミ

竹垣というと、昔ながらの日本庭園にあるような青竹や薄茶のものを連想しがちですが、最近はモダンな住宅と組み合わせがきくように色調を抑えたシックなものも増えています。意匠を凝らした組み方がいろいろとあるため、デザイン面でも楽しみがあります。

 

竹垣には天然竹材と樹脂竹材・アルミ竹材があります。天然に比較すると樹脂やアルミのほうが価格が高い傾向がありますが、丈夫で長持ち、メンテナンスにも手がかかりません。天然は価格が低いですが、専門の職人による施工や定期的な補修も必要です。

 

まとめ

自宅に適したフェンスはどんなタイプかわかりましたか?目隠しフェンスを選ぶのに欠かせないのが周辺環境の確認です。道路と土地の高さ・風の流れと強さ・日差しの入り方を意識して、適切な高さと素材を見極めましょう。

 

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